要約レビュー_AIとBIはいかに人間を変えるのか

久しぶりになってしまいました…💦

本日の読書クラブのお題はこちらの本です。


Flierサイトより要約

https://www.flierinc.com/summary/1483


1. BI は格差貧困問題の解決策として前向きに検討すべき

2. 導入の懸念であるフリーライダーや財源確保と言った問題も解決可能である。

3. AIが生産活動のほとんどを担う時代においては再分配が重要となる。再分配の施策の中で最も民主主義的で経済合理的なのがBI

4. BIの導入によって人々は生きるための労働から解放され、純粋に豊かさを求める活動に従事出来るようになる。

先進国では格差と貧困が社会問題となっていますが、この解決策としてベーシックインカムBIという基礎給付を現金で与えて、健康的で文化的な最低限度の生活を営むことを保証するのはどうでしょう、って話です。

パッと聞くと社会主義的な発想ですかという気持ちになりますし、ちゃんとそれでまわりますかね、等と思うわけですが、その辺は素晴らしい論理で説明されているらしいです。面白そうな本です。


今はいろんな手当もらうにも仕組みが煩雑でもらいそびれたり、届くべき人に届かなかったり、プライバシーが侵害されたりしますけども、一律に支給すればそういう問題ないでしょうと。たしかにシンプルです。審査の複雑なルールがなくなれば関わる人も減って手間も減ります。そして全員一律に受けられるって事でフェア。1人親がずるい、共働きでも生活しんどいですが!等の議論は無用です。なるほど。生活保護のようにプライベートに立ち入られることもない。

稼ぎたい人は稼いだ分いい生活が出来ますって発想ですかね。税金が高い北欧諸国が安定している所を見ると確かに最低限のレベルを国で一定保障してしまうっていうのはありなのかもしれないです。実際試験的BIに例としてフィンランドやオランダやカナダの実施例が挙げられてます。


お金は貰っているけど生活立ち行かないって人にはどうしたらいいのかな。お金の支給が除外視されてそこだけにフォーカスしたサービスが提供できるようになって良いって事かしら?世帯じゃなくて個人に付与されれば、子どもでネグレクトでご飯が食べれなくても子ども食堂や民間レストランでピッとやってそのお金から自由に買い物できたりしたら良いよねってのもあったりするかな🤭管理がそれはそれで難しいかもしれないけども。塾とか学業も自由に選べたりして。

いろんな福祉事業が結局は寄付金で賄われたりしつつ、それでも常に存続の危機に晒されていたりするけれども、強制的な再分配が行われれば常に質の良いサービスが提供されるメリットはありますかね。

勝手に妄想。


BIは経済的にも低所得層の消費活動を後押しするし、企業の雇用もより流動的に行うことが出来て企業もメリットだと言っています。


懸念って事で、一つ目は働かない人が増えるんじゃ問題。これについてはこれまでBI的な制度を適用して問題となったことはないそうです。むしろ社会復帰に向けて無気力だった人も自ら建設的な行動を取り始めたという成果があると。これ、なんか別の本でも読んだな。発展途上国への支援に際して、インフラ整備とかするんじゃなくて、一定の金額を与えればいいんだよっていうやつ。そうすれば彼らは自分で考えて自立出来るんだというやつですね。結果を良く知らないンデスが。

財源については生活保護や年金と同レベルの月8万を支給した場合、今の国民負担率の42%を60%に引き上げれば達成可能だそうで。それってどのくらいのインパクトなんだ?ちなみにBI導入により国民年金、厚生年金、失業保険、生活保護扶助費が消滅する計算。負担はGDPの1/4程度に過ぎず、それで誰もが安心して過ごせるならいいよね!と。


事実上の障壁として官僚が仕事を失うことの抵抗と、働かざる者食うべからずの社会通念だと言っています。


で、そうは言ってもね、と思うところでなるほどなと思うのは、今後のAI社会で労働を失う者とAIを所有する資本家の格差の増大です。一部の資本家が富を独占する時代がやってくるリスク。恐ろしい。その結果、経済自体が破綻する。こうなってくると、富の再分配が必要なのだと。高度に効率化された社会で重要を増大させることこそが重要という事。


民主主義の自由と自己責任の原則が覆され、働かなくても食べてヨシとなった社会はどうなるか。

筆者によると

・AIによって圧倒的に生産性が向上して経済産出量が拡大

・BIによっって国民全員に生活就労の真の機会の平等が達成される

・生きるための労働以外の活動、純粋に豊かさを求める活動に従事できる

総労働量は圧倒的に減少し、30〜50年後にはやりたい事をやって得られる楽しみや満足、自尊の念を得ることが仕事や活動の目的となる。純粋な遊びの行動も増える。まあ、平等はわかないけれども、こういう流れには向かっていますよね。現に今の若者は(おい)何のために働くのかの目的的動機を非常に重視するとい言われていますね。生まれた時から物に困ってないわけですから、稼ぐが動機になりづらい。でも自分のやりたい事を見つけるって、こんなに難しい事ないですよね?これからの子ども達にどんな教育が必要かって、いろいろ考えちゃいます。心身両面で人間らしさを大切にしなければならないと本にもあります。


いやー。50年後、生きているかしら?なかなかワクワクする本ですね。時代の変化を体験したいなあ。ちなみに私は要約読んで適当な事を書いているので、興味持たれた方、是非しっかり本を読んでくださいませ。


AIとBIはいかに人間を変えるのか (NewsPicks Book)

AIとBIはいかに人間を変えるのか (NewsPicks Book)

  • 作者:波頭 亮
  • 発売日: 2018/02/28
  • メディア: 単行本